呼吸器内科
咳、痰、息切れなどにお困りの方はご相談下さい。
患者様の症状や検査から原因の診断を行い、必要な方には適切な治療を行ってまいります。また肺癌や間質性肺炎など、より高度な治療が必要な疾患に関しましては、近隣の病院とも連携して治療にあたらせていただきます。
代表的な呼吸器疾患を下記にあげさせていただきますが、咳・痰の原因は多彩であり、時に肺以外の病気が隠れていることもあります。お困りのことがあれば遠慮なくご相談下さい。
気管支喘息
アレルギーによって気管支の収縮がおこり、咳や喘鳴(ゼーゼー)・発作性の呼吸困難などが症状としてみられる疾患です。小児期に発症する小児喘息が有名ですが、成人になってから発症するケースもあり、成人の長引く咳の原因として30%~50%程度の方が喘息だったという報告もあります。診断が困難な方では、気道炎症を測定する呼気NO検査などを行い、喘息の可能性がないか判断していきます。
当院では患者様の喘息の重症度や原因に応じて、適切な内服薬・吸入薬などを使用することによって、喘息症状に困らない生活を送っていただけるよう、治療をおこなっていきます。
COPD(肺気腫、慢性気管支炎)
主にタバコの煙が原因となり、空気の通り道(気道)や肺が慢性の炎症をおこして、進行すると慢性の咳・痰・息切れなどの症状がみられる病気です。日本には潜在的に約530万人のCOPD患者がいると言われています。重症になると息切れで身の回りの動作に支障をきたし、自宅で酸素を吸入する在宅酸素療法等が必要となることもあります。
COPDでは症状が悪化する以前の早期より、禁煙といった生活習慣の改善や、適切な薬の使用でこれ以上肺の力が落ちないよう取り組むことが重要です。また喫煙者は肺癌にかかる方が非喫煙者より多くなります(約4倍と言われています)ので、定期的にレントゲン写真を撮影することが望ましいです。当院では患者様の病状にあわせて、生活習慣の改善(ご希望の方は禁煙外来の受診も可能です)、定期的な肺活量検査やレントゲン撮影、必要であれば吸入・内服薬などの投薬を行ってまいります。
肺癌
癌は日本人の最も多い死因ですが、肺はその中でも最もお亡くなりになる方が多い臓器であり、日本では年間に約7万人の方が肺癌が原因でお亡くなりになられています。咳、痰、胸痛、呼吸困難などの症状が出現すると、すでに進行癌となっていることも多いため、症状がなくても定期的にレントゲン等の検診で早期発見に努めることが重要です。特に喫煙者の方は肺癌発症のリスクが高いため、通常の方よりも注意が必要となります。
肺癌は免疫療法をはじめとして、近年治療の進歩が著しく、治療の選択肢も増えてきています。当院では近隣の病院とも提携しながら、肺癌の早期発見や治療に取り組んでまいります。
肺非結核性抗酸菌症
抗酸菌には20種類以上の種類がありますが、一番有名なのが肺結核をおこす結核菌です。結核菌以外の抗酸菌は人から人に感染しないため、それらをひとくくりにして非結核性抗酸菌と呼んでいます。肺非結核性抗酸菌症は、抗酸菌が慢性的に肺の中に住み着き活動してしまう状態であり、女性を中心に近年増えている病気です。
肺非結核性抗酸菌症は慢性の疾患であり、経過や病状も多様であるため、どのタイミングで治療を開始するかの判断が難しい病気でもあります。当院ではレントゲンや喀痰検査、血液検査などで病状を把握させていただいたうえで、患者様のご要望も伺い、それぞれの方に最適な治療の方針をたてていくよう努めていきます。